■日々つれづれ(2017-02-02)

本投稿のタイトル、最初は「イラスト付ウッチ歴史百科第3巻私訳版(番外編)」にしようとも考えたが、「番外編」と言うほどのこともないと思い直し、上記にした。ただし、内容そのものはその線に沿ったものになっている。

せめてこの第3巻だけでも出来るだけ早く日本語にして紹介したいと思っているがなかなか前に進まない。そうした引け目があるせいか、あるいは日本語をウッチ地域のポーランド人に教え始めたことが影響してか、本投稿を書き出した時の文体が「デスマス体」になってしまった。もちろん、この最終版ではいつもの「非デスマス体」に統一してある。

時間がかかる理由というか言い訳を、楽屋話し風にするとこんな感じになる。オリジナルのテキストがPDFフォーマットでかつ簡単にテキストに落とせないようになっているので、まずこのオリジナルのテキストをPC上で翻訳しやすいようにテキスト・フォーマットに直す作業が必要になる。単純な作業だが案外時間がかかる。テキストだけでなく、写真や図もできるだけオリジナルに沿って配置しようと思っているのでこれも編集が必要になる。

でも、当初の予定を変更・修正して翻訳をこの第3巻からにしたことは間違っていなかったと思う。それは、この第3巻が扱っている時代区分が自分の関心の急所を付いているからである。以下、第3巻の目次を仮訳してみる。本文の翻訳につれて訳語が変わる可能性はあるがひとまず意味を取るということで訳しておく。

巻頭言 編者から読者へ
第一章 ポーランド第一共和国末期のウッチ周辺
第二章 プロイセン領時代のウッチ
第三章 ワルシャワ公国時代のウッチ
第四章 ダイナミックな発展の端緒(ロシア領ウッチ)
第五章 旧市街の設定
第六章 ダイナミックな発展
第七章 新市街の建設
第八章 最初の産業ブーム 1823-1824
第九章 新たな産業植民
第十章 三番目の市庁舎
第十一章 ピョートルコフスカ通りの誕生
付録 「ピョートルコフスカの乙女」伝説

現状、第二章までしか日本語にできていないが、この目次をざっと眺めて見るだけでも「ウッチの歴史」を通していわゆるポーランド三国分割後のポーランドの状況や、社会主義の発祥とその後のロシア革命との関わりが透けて見えてくる。分割前までのクラクフや第二次世界大戦後のワルシャワの影に隠れてほとんど紹介されないウッチであるが、手前味噌を承知で言えば、ウッチはクラクフとワルシャワに次いでポーランドの歴史において重要な役割を果たした第三の都市であると言えるように思う。公式なウッチの紹介文でもこうした解釈というか視点は見受けられない。現在の首都ワルシャワの視点で作られた紹介文と言ってしまえばそれまでだが、繊維産業の興隆で急速に発展し、そして斜陽化した街というのがウッチを紹介する時の全てのようである。

すでに耳元で、「能書きはいいから早く日本語に翻訳しなさい」という声が聞こえてきているが、遅くとも今年2017年中には第3巻の翻訳に目処を付けたいと思っている。

(オリジナル・テキスト)
“Ilustrowana Encyklopedia Historii Łodzi” nr3, Urząd Miasta Łodzi, Łódź 2009?

(了)

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